サポート説明書
GitLab サポートチームがお手伝いします。このドキュメントでは、GitLab の製品やサービス、アプリケーションについてのサポート内容を定義しています。効果的なサポートを提供するためには、何をサポート範囲外とするかを定義する必要があります。
サポート範囲とは、簡単に言えば、何をサポートしているか、何をサポートしていないかということです。理想的には、すべてをサポートすることができます。しかし、サポートの質を落としたり、製品の価格を上げたりしなければ、それは不可能です。これらの「制限」は、より一貫性のある効率的なサポート体験を実現するのに役立ちます。
ここで定義されているサポート範囲を超えて提供される可能性のあるサポートは、サポート担当者の裁量によるものであり、親切心から提供されることをご理解ください。
セルフマネージド
Free/Premium/Ultimate
GitLab Omnibus にバンドルされているすべてのコンポーネントを GitLab インストールのパッケージ部分として使用した場合のトラブルシューティングをお手伝いします。新機能、バグ修正、アルファ機能の問題、その他のコード変更を含む GitLab の変更に関するサポートは、GitLab の 課題管理システム への登録、トリアージ、リリースサイクルの各ステップを通じて実施する必要があります。GitLab ソースコードに対するローカルでの変更についてはサポート対象外です。
お客様のサポート契約には、ベータ版機能のサポートが含まれます。ベータ版機能に関するチケットは、優先順位が最も低いチケットとしてトリアージされます。
GitLab は複雑な環境でさまざまなツールと組み合わせて利用されることが多いと理解しています。GitLab と連携して動作するコンポーネントのデバッグを全力でサポートします。
現在のメジャーバージョンとその二つ前のメジャーバージョンまでをサポートします
お客様のサポート契約において特に指定がない限り、現在のメジャーバージョンとそれ以前の二つのメジャーバージョンのみをサポートします。例えば、15.x
が現在のメジャーバージョンの場合、15.x
, 14.x
, 13.x
シリーズのバージョンを実行している GitLab インストレーションがサポートの対象となります。
初めてインストールする場合や新機能を試す場合
初めてのインストールや新機能の設定を支援するために、包括的な GitLab 社公式ドキュメント を使用することを強くお勧めします。
- 初めてのインストール ステップバイステップガイド
- GitLab インスタンスを更新する
- 高可用性
- Kubernetes クラスター
または、こちらのページから弊社のプロフェッショナルサービスチームに連絡することもできます。 当社のプロフェッショナルサービスチームは、新機能やインストールの設計と実装に関するトレーニングと支援を提供しています。
初めて導入するときのインストール時や新機能を試して問題が発生した場合は、クリエーションライン サポートポータル を利用してサポートチケットを発行することができます。
サポートを購入していないインスタンスのヘルプ
Free や Community Edition を社内の複数のインスタンスにインストールして使用している場合で、サポートを購入していないインスタンスについてヘルプが必要な場合は、以下の点に注意してください。 サポートチームは、サポートを購入していないインスタンスに関する問題を直接サポートすることはできません。 代わりに次のリソースを使用してください:
- GitLab ドキュメント: GitLab での可能な設定に関する豊富なドキュメントです。
- GitLab コミュニティフォーラム: Community Edition の設定やオプションについて議論するには最適な場所です。
- Stack Overflow: 同様の問題がないかを検索して確認してから投稿してください。それは、お客様と同じ問題を抱えた人がいて、すでに解決策を見つけている可能性が高いからです。
- 日本語コミュニティ (Slack): GitLab の日本コミュニティ GitLab.JP が運営しており、日本語でのやり取りが可能です。
GitLab の コミュニティ・アドボケイト の方々は、コミュニティフォーラムや Stack Overflow でも時間を割いて出来るところを支援し、必要に応じて問題をエスカレーションしています。
サポート範囲外
ライセンスを持っているセルフマネージド型インスタンスに関するサポート範囲外のものについては、以下で詳しく説明しています。
サポート範囲外 | サポート範囲外の例 | 詳細 (サポート可能な範囲, サポート範囲外の説明など) |
---|---|---|
サードパーティのアプリケーションとその連携 | GitLab からキックされたビルドを Jenkins で実行することができません。 | GitLab サポートは、GitLab から適切にフォーマットされたデータや最小限の構成での連携をサードパーティのアプリケーションに対して提供できるように支援します。 |
EFS の問題をデバッグする | HA 設定をすると、GitLab の動作が遅いです。EFS を使っています。 | EFS と GlusterFS は HA セットアップでは推奨されていません(HA on AWS doc を参照してください)。 GitLab サポートでは、お客様の HA 設定が意図した通りに動作しているかどうかを確認することはできますが、EFS や GlusterFS のバックエンドストレージの問題を調査することはできません。 |
GitLab Omnibus コンポーネント以外のトラブルシューティング | GitLab を Apache で動作させようとしています。アドバイスをいただけますか? | GitLab サポートは、GitLab Omnibus パッケージに同梱されている特定のコンポーネントとバージョンのみをサポートします。 |
GitLab のローカルでの変更 | MR が承認されたときにオフィスでベルを鳴らすボタンを追加しましたが、ユーザーがログインできなくなりました。 | お客様の代わりに、GitLab の課題管理システムに機能追加のリクエストを作成します。または、GitLab のプロダクト自体に変更を組み込むために、お客様からマージリクエストを作成していただく依頼をします。 |
旧バージョンの GitLab | GitLab 7.0 を利用していますが、X 機能が動きません | GitLab サポートは、お客様のインストールを最新のリリースにアップグレードするように案内します。現在のバージョンと以前の 2 つのメジャーバージョンのみがサポート対象です。 |
GitLab のインスタンス移行の設定とトラブルシューティング | GitLab を新しいインスタンスに移行したため、サーバーに SSH 接続できなくなってしまいました。 | GitLab サポートでは、サーバーやその設定に起因する問題についてはサポートできません(GitLab 社サポートページの GitLab インスタンスの移行を参照してください) |
カスタムスクリプトと自動化のデバッグ | カスタムスクリプトを使用して GitLab デプロイメントの変更を自動化しているのですが、それが障害やダウンタイムの原因になっています。 | GitLab サポートは、マニュアルで GitLab インストールやアップデートする場合に発生する問題のトラブルシューティングや解決を支援します。インストールやアップデートのために、お客様が書いた自動化スクリプトのデバッグや修正をサポートすることはできません。 |
GitLab に起因しない Docker での運用に関する内容 | GitLab を Docker で運用しています。コンテナのネットワーク設定の変更方法を教えて下さい。 | Docker コンテナ内で起動している GitLab の設定方法についてサポートいたします。 |
非公式のインストール方法を使用している場合 | sameersbn/docker-gitlabを使用しています。アップデートでエラーが発生しましたが、どうすればよいでしょうか。 | GitLabサポートを利用するに、公式のインストール方法でインストールしていただく必要があります。 |
GitLab.com (SaaS版)
Free/Premium/Ultimate
GitLab.com には、SRE (サイトリライアビリティエンジニア) とプロダクションエンジニアのフルチームが 24 時間 365 日体制でその状態を監視しています。つまり、何か問題があることに気付いたときには、すでに誰かがそれを調査していることが多いのです。
GitLab.com のすべてのお客様には、Twitter で @gitlabstatus をフォローしていただき、GitLab.com ステータスサイト を利用してインシデントの情報を確認することをお勧めします。
以下のような GitLab.com のインフラに関連する問題については、クリエーションラインのサポートチームが直接調査することができません。
- アカウント固有の問題 (ログインできない、GDPR など)
- 特定のユーザーやリポジトリの機能や状態が壊れている場合
- GitLab.com の可用性に関する問題
また、お客様のアカウントに影響を与えたセキュリティまたはプロダクションインシデントに関連する電子メールを受信した場合には、限定的なサポートを提供する場合があります。
これらの問題については、お客様から直接 GitLab 社サポートポータル へサポートリクエストを送信するようにご案内する場合がございます。
Free プランの GitLab.com ユーザーからサポートを要求された場合には、GitLab サポートチームよりもコミュニティフォーラムや課題管理システムへの登録の方が適切である、とサポート担当者が判断する場合があります。
有料ユーザーに影響がある問題については優先度が高いことに注意してください。無料アカウントのレスポンスタイムは保証されていません。
サポート範囲外
以下では、GitLab.com のサブスクリプションを利用しているお客様のサポート範囲外のものについて詳しく説明します。
サポート範囲外 | サポート範囲外の例 | サポート可能な範囲 |
---|---|---|
サードパーティのアプリケーションと連携 | GitLab からキックされたビルドを Jenkins で実行することができません。Jenkins サーバーで何が起こっているのか教えてください | GitLab サポートは、GitLab から適切にフォーマットされたデータや最小限の構成での連携をサードパーティのアプリケーションに対して提供できるように支援します。 |
GitLab 以外のコンポーネントのトラブルシューティング | ブランチをマージするにはどうすればいいですか? | .com サポートでは、GitLab のコンポーネントに関する質問やトラブルシューティングのお手伝いをさせていただきます。 |
言語や環境固有の設定のコンサルティング | プロジェクトに YAML linter CI タスクをセットアップしたいのですが、どうすればいいですか? | サポートチームは、関連する機能のための GitLab ドキュメントを見つける手助けをし、それを使用する際によくある落とし穴を指摘することができます。 |
全てのプランでのサポート範囲外の内容
以下は、ご利用中のセルフマネージド GitLab や GitLab.com のライセンスやサブスクリプションの有無に関わらず、サポート対象外となります。
一般的な内容
- 技術指導: サポートでは、GitLab が依存している基盤技術の使用に関する技術指導を提供することはできません。GitLab は技術的なユーザーを対象とした製品です。サポートは、ユーザーやお客様がサポートを要求する機能に関する技術についての基本的な使い方を熟知していることを期待しています。例えば、Kubernetes 連携に関するサポートが必要なお客様は、詳細な指示がなくてもログファイルを取得したり、その他の基本的なタスクを実行できる程度に Kubernetes を理解している必要があります。また、Docker で GitLab をインストールしている場合も同様に、ログファイルの取得やコマンド実行ができる程度のコンテナに関する理解が必要です。
- 公式ドキュメントに記載のない仕様に関するご質問(例: 監査に必要なため、GitLabが利用するすべてのプロセスの詳細を教えてください)
Git
- (GitLab に起因しない)
git
固有のコマンドと課題
CI/CD
.gitlab-ci.yml
ファイルに記述された特定のコマンドやスクリプトのデバッグの支援 (例: コンパイルエラー、自動テストのエラー、デプロイスクリプトのエラー)- プライベートランナーのセットアップや設定以外の ランナーの環境 に起因する問題 (例: ジョブ表示の日本語が文字化け、実行ファイルへのパスが通っていないなど環境変数の設定漏れ)